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Vol.263 免疫力27

湯 忠立先生

2019/04/17

食材の性質には「四気」のほかに「五味」という分類法があります。これは中国哲学の陰陽五行の「五行」という考え方に基づいているものです。五行学説では、自然界の全ての事象は木・火・土・金・水のいずれかの特性に分類でき、この五種の相互関係が互いに影響し合ってバランスを維持していると考えています。

五臓でいえば、
 肝=木・心=火・脾=土・肺=金・腎=水
味覚では
 酸=木・苦=火・甘=土・辛=金・鹹(塩辛い)=水
となります。

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同じ特性を持つものは関係が深いので、味覚によってそれぞれの臓器を調整することが可能なのです。
食物の五味は、始めは食べたときの味覚によって分類されたのですが、次第に味覚が同じ食物は似ている作用があることがあることが分かってきました。
 
 酸:粘膜の保護作用がある
 苦:熱を冷ます消炎作用がある
 甘:滋養作用がある
 辛:発散作用があり身体を温める
 鹹:他の四味を中和させ吸収しやすくする
 
薬膳では、こうした特徴も体内のバランスを調える際に役立てています。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。