10代の頃より私の心の師と仰ぐ方がいます。
それは現『暮らしの手帖』編集長の松浦弥太郎さん。
師と言いながらも、雲の上のような存在ではなく、
こころの中にいてくれる大切なともだちのよう。
そんな身近さがあり、そっと手を差し伸べてくれるように大切なことを教えてくれます。
日々の暮らしを大切にすること。
長く付き合えるものを持つこと。
わたしは沢山のことを松浦さんの本から教わりました。
「日々の暮らしを大切にする」「長く付き合えるものを持つ」「礼儀」「身だしなみ」のこと…etc
軸がありながら、物腰柔らかな松浦さんの教えや大切にしていること。
教えというと堅苦しく聞こえますが、決しておこがましくない。
シンプルだけど大切なことがそこにあります。
わたしにとってのシンプルライフの原点。
松浦さんから教わった考えが今も息づいています。
さて、ここまで読んで松浦さんってどんな方?と思った方もいらっしゃいますよね。
今回は松浦さんについて、お店・おすすめの本を織り交ぜて紹介させてください。
歴史ある雑誌のひとつ『暮らしの手帖』。
松浦さんが編集長になられてから、表紙や内容もリニューアル。
http://www.kurashi-no-techo.co.jp/
春夏秋冬、日々の暮らしに役立つ知識を伝えてくれています。
松浦さんは『暮らしの手帖』の編集長を務めながら、
COW BOOKSという古書店を営み、文筆家としてもご活躍されています。
10代の頃は高校をドロップアウトしてアメリカへ。
その後、何度もアメリカと日本を行き来する20代を過ごしました。
アメリカでは大好きな本屋へ入り浸り、次第に古本やアートブックなどに興味を抱くようになります。
そしてその興味と経験を活かし、古本のブックストアのCOW BOOKSをオープン。
http://www.cowbooks.jp/cow_shop/index.do
現在も営んでいらっしゃいます。牛(=COW)が目印です。
COW BOOKSは古本屋の雑多なお店のイメージとは異なり、
清潔で少し外国を匂わせる店内。
青山と中目黒にあり、どちらも丁寧にセレクトされた本が並びます。
年月を経た本にも関わらず、どれもとても美しい。汚らしさは皆無。
その本にとっての一番良い状態を保たれて置かれているのを感じます。
それもそのはず、COW BOOKSが大切にしていることがあるのです。
・「本を宝石のように大切に扱う。置き方、さわり方、持ち方をていねいに。」
・「きれいなところをもっときれいに磨き上げる。」
・「一日に何度でも気がついたところは掃除をする。」
・「一日に一度、並んでいる本を必ずさわる。」
…etc
これらはこちらの本から抜粋。
◆『100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート』
(松浦弥太郎著/マガジンハウス/2012年)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838724934/fnktys0327-22/ref=nosim/
ライフスタイル、仕事にも落とし込めるフレーズに出会えるはず。
わたしが松浦さんの本で特に好きな本たちがこちら。
◆『くちぶえカタログ』(2010年/静山社)
※文庫本化されています。
わたしが最初に読んだ松浦さんの本。
松浦さんが長年大切にしているものを想い出と写真とともに読むことができます。
これを読んだ後、
「数は多くなくていい、ずっと大切に一緒にいられるものを持ちたい」
と思うようになりました。
現在、わたしの手持ちのものは少なめ。
でもそれが自分にとっては丁度良い量なのです。
◆『最低で最高の本屋』(2003年/DAI-X出版)
タイトルは松浦さんの好きな、高村光太郎氏の詩に由来しています。
松浦さんの歩みが記されています。
わたしも自分の生きる道を自由に選んで生きていこう、いけると改めて思えた本。
◆『場所はいつも旅先だった』(2009年/ブルース・インターアクションズ)
バックパックに荷物を詰めて、旅にでたい衝動に駆られます。
そこに住むように旅をして、そこに暮らす人々・お店・食べ物との出会い。
あ~わたしもサンフランシスコへ行きたい!
他にも、
◆『松浦弥太郎随筆集 くちぶえサンドイッチ』(2003年/DAI-X出版)
◆『日々の100』(2009年/青山出版社)
◆『センス入門」(2013年/筑摩書房)
…あげればキリがなくなりそうなので、今回はこの辺りで。
今のわたしに息づく教えをくれたのが、松浦さん。
もちろん他にも家族、出会ったものなどがあって、今のわたしがある。
それはまた今度お伝えさせてくださいね。