先日「クコは目に効く」という広告を見かけました。
クコには肝臓や腎臓の機能を高める作用があり、中国医学の五行の考え方では肝臓と目は深い関係があるとされています。
したがって肝臓の働きを良くすることで、目の健康を保つことが出来ます。
これは人間の体は各部分が有機的につながっていると考える中国医学独特の発想といえますね!
中国では唐の時代に、視力減退や乾き目、疲れ目に効果がある「杞菊地黄丸」という処方がすでに出来ていました。
これはクコを中心に、菊花やその他の生薬を調合したものです。
今、中国のサラリーマンやOLに人気があるのが「クコ菊花茶」です。
クコ5g、菊花5gを緑茶に入れて飲みます。常に飲むようにすると目がスッキリしてきます。
コンピューターの普及にともなって、これから益々流行するでしょう。
クセのない甘みのクコは、食材としても大変便利です。
お茶や薬酒(朝鮮人参などと一緒に漬けて養生酒にします)、
その他お菓子やパンなど幅広く利用されています。
特にクコ入りパンは、肌に潤いを与えてシミや皺を少なくする
美容効果があるので、中国の女性にとても好まれています。
もちろん薬膳料理にも頻繁に使われています。
ふつうクコというと赤い実を思い浮かべるでしょうが、クコの木はすべてが薬用として利用されています。
葉はそのまま食用にしたり、乾かしたものは解熱剤のクコヨウ、根の皮も虚証による微熱を抑えるジコッピという中薬です。
森の食堂でも良く使うクコですが、その日のメニューに合わせて効能が
発揮できるように組み合わせています。
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