中医学の五行(ごぎょう)理論(りろん)については前にも書きましたが、私たちの体も大きく五つの系統に分けることができます。
例えば「心(しん)」は心臓そのものというより、その機能を含めた働き全体としてとらえますので、血液の循環などはもちろん、精神や意識、思考力とも深く関係していると考えています。
日本語にも「心が踊る」とか、「心が痛む」「心が通う」「心が晴れる」「心が乱れる」「心に響く」「心を開く」などなど、「心(こころ)」を精神活動の中心とした言葉が数多くありますね。
中医学では、これらすべてを「心(しん)」の機能としているんです。
他にも「脾(ひ)」は消化吸収に関することすべて、「肺(はい)」は呼吸に関することや気・水分の運行の機能、「肝(かん)」は消化を助けるほか、気の運行の調整、「腎(じん)」は精気(生命エネルギー)の貯蔵の機能があると考えています。
こうした考え方は、私たちの体が有機的な統一体であるという「整体(せいたい)観念(かんねん)」に基づいています。
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