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Vol.47 百合(ゆり)の花(はな)

湯 忠立先生

2014/11/27

百合は中国各地で見られる、とてもポピュラーな花です。

その歴史を見ても古くから食用・薬用に使われていて、中国最古の薬草事典『神(しん)農本(のうほん)草(ぞう)経(きょう)』にも既にその記事が載っています。
 
百合には多くの種類がありますが、食用・薬用には白百合が最も良いとされ、別名「薬百合」とも呼ばれています。
特に中国の湖南(こなん)・浙(せっ)江(こう)省のものが有名です。   

百合の花には肌を潤す美容効果と、精神を安定させる作用があります。

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中国の古代宮廷では、美容薬膳として用いたほかに、入浴剤として百合花風呂にも使っていました。
百合の花から滲み出たエキスが肌に潤いを与え、皮膚病の予防や治療にも効果がありました。
 
新鮮な花は効き目もありますが、一年中手に入れることはできません。

そこでいつでも使える乾燥させたものが利用されるようになりました。
初夏、完全に開ききる前の蕾のとき摘み取り、きれいに洗ってから煮たり蒸したりした後乾燥させて使います。

つぼみは早く摘まないと翌朝には花が咲いてしまい、日が沈むまでに花が落ちてしまうことから一日花とも呼ばれるそうです。 

はかなくてロマンチックですね。 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。