「さて今日の献立はどうしようかな」というとき、皆さんは先ず栄養バランスということを考えるのではないでしょうか。そこで主菜には肉や血を作るタンパク質、副菜には身体の調子を整えるビタミン・ミネラル、主食に活動エネルギー源になる炭水化物、そして水分を補給する汁物と揃えれば、現代栄養学でいう五大栄養素をバランスよく摂ることができることになります。
実はこれと同じようなことが、2千年程前に編纂された『黄帝内経』にも書かれているのです。
● 五穀為養(穀物は五臓を養う)・・・・・炭水化物
● 五果為助(果物は五臓の働きを助ける)・ビタミン、ミネラル
● 五畜為益(肉類は五臓を補益する)・・・タンパク質
● 五菜為充(野菜は五臓を充実させる)・・ビタミン、ミネラル
これに続いて、「気味合而服之、以補益精気(気と味を合わせて食べれば、身体の精気を補益する)」と記されています。これらの多くの食材を組合わせることで、体内のバランスを保ち、体の精気を養うことが出来るというわけです。いろいろな食材をバランスよく食べるということは、古今を問わず食養生の大原則なのですね。
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