「綿柎開(わたのはなしべひらく)」。処暑を迎え、いつの間にか、朝夕に虫の声を聴くようになりました。
最近、ぬか漬けにはまっています。とはいえ、ぬか漬け歴4ヶ月目のまだまだ新米です。森の食堂で、よく献立に登場するぬか漬け。
最初は「1日1回かきまぜる」というのが、どうもハードルで手を出しかねておりました。が、ある日、「冷蔵庫で管理できるぬか漬け」(なんて便利!)というのを見かけて、買ってみたのです。とりあえずは、最初のハードルを低くする、って大事です。
すると、油断すると干からびさせてしまっていたにんじんのきれっぱしや、まとめて買ったものの、最後に残った胡瓜が、美味しいおかずになるのです!
しかも、「あと一品ほしいな~。」という時の、食卓の彩りにもなります。ちょっぴり疲れて帰ってきた時も「今日のごはんは、メインはあれを作って、つけあわせは野菜でいいとして・・・。後はなにつくろう?」って時にも、汁ものとおつけものさえあれば、とりあえずの夕飯として形になる。なんて素敵でしょう。
段々、要領もわかってきた頃に、もう少し大きなぬか床にしたい、と思いたち、今は自分で一からぬか床をつくり、常温で保管しています。
特に今は、暑いので発酵が進みやすく、1日1~2回、かき回します。混ぜるのは、1~2分あれば十分。不思議なもので、習慣にしてしまえばそんなに苦にならないのですね。
「面倒くさい」と身構えることこそ、やってみると「思ったより楽にできて、しかも良いことがある」ことだったりします。これは、お肌のお手入れと一緒。1日1回の「優すくらぶ」。面倒くさいようだけど、やれば1~2分だし、やっぱり洗った後は気持ちいい。
ぬか床も、日によってご機嫌が違います。触りながら、「ちょっとゆるいかしら?ぬかを足そうかな。」「すっぱいにおいがするかな?もう少しかき混ぜをしなくちゃ。」と色々チェックしながら混ぜるのです。その時のやわらかな、ぬかの感触は、泥遊びを彷彿とさせちょっと楽しい!のです。
自分の五感を働かせて、目分量で調整をすること。自分の感覚を研ぎ澄ませて「良い塩梅」を探すこと。あれ、これも日々のお肌のお手入れとも似ているかな?
ちなみに、個人的に一番好きなのは、「昆布のぬか漬け」。
水分調節に乾燥した昆布をいれることはよくありますね。逆に、出汁を取りきった後の昆布の水分を拭いて、漬ける。ただそれだけ。1日ぐらいで十分食べごろです。
もともと、私は昆布が大好きで、出がらしの昆布に醤油をつけて食べることもしばしば。(なんせ、小さな頃は、おやつ代わりにとろろ昆布を袋ごと平らげていたそうです・・・)
ある日、旦那が、出がらしの昆布をぬか床に漬けているではありませんか。「あ、順番が違う!乾燥したのをいれるのが正解!」と思っていたのですが、食べてみたら美味しい・・・。
昆布は中医学で言うと「喊(かん)」。体を冷やす食材であり、いらないものを排出してくれるお手伝いをしてくれます。胡瓜と併せていただいたりすると、体の入らない熱をとりながらむくみをとってくれる、夏にはぴったりの素晴らしい食材なのです。
とはいえ、なかなか昆布だけを摂るのも難しいもの。でもこれが我が家の定番になったお陰で、口寂しくなったときはこれをモグモグ。舌だけでなくて、「本当に体が喜ぶ食べ物」で、体の中から綺麗になあれ。
そうそう、体の中から綺麗になったり、お肌のお手入れのコツを学んだり。楽しく学べる授業も、もうすぐ始まります。ぜひ、のぞいてみてくださいね!