復興視察1日目1/3:和紙工房・潮紙さんで、手漉き紙と東北の現状について教えてもらう

トミー

2014/05/15

社長室のトミーです。
2014年4月23~24日、お客さまが弊社のお買い物で貯めたポイントを寄付してくださって設立された「ポイント募金」のより良い使い方を考えるために、制作スタッフのミッキーと東北へ向かいました。
2日間だけだったので、ほんの一部ではありますが、今被災地の方々がどのように暮らし
て復興しているのかを教えていただきました。
素敵なイベント情報や心のこもった手作り品にも出会いました。ぜひ全国の方に知っていただきたいので、下記の通り数回に分けてレポートさせていただきます。

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4月23日(水)、朝6時出発の「やまびこ」で東北に向かいました。1泊2日で、仙台から車で岩手県・陸前高田から大槌町まで移動する強行軍です。
 
新幹線のなか、眠い目をこすりながらお土産の数を数えている私の斜め前でMacBook Airを広げてパワー全開で仕事をするミッキー……。
ノマドワーカーみたいで、かっこいい。現地に到着してから、ドライバーまで任せちゃっているのに大丈夫だろうか。
 
朝の8時に仙台に到着して、レンタカーを借りて最初の訪問先「手すき和紙工房 潮紙(うしおがみ)」さんの所在地・柴田郡川崎町今宿笹谷町へ。笹谷町は、仙台から車で約2時間ほど山形方面に向かったとことにある、山に囲まれた小さな町です。
 
s_ushiocherry3.JPG
 
思いがけず嬉しかったのは、東北ではまだ桜が咲いていたこと。
そして思いがけず大変だったのは、カーナビが全く頼りにならないこと。地震で地形や建物が変わってから、カ―ナビの更新がまだ追いついていないんですね。道に迷う、迷う!東京で何の支障もなく暮らしているとすっかり「もう3年前」のこととして捉えていますが、あの大地震は「たった3年前」のことだったんだなぁ、と改めて思い知らされました。
 
「手すき和紙工房 潮紙」は、もともと福祉作業所で障がい者の方たち向けに和紙作りを教えていた塚原英男さんが、震災後に立ち上げた工房です。この日は、デザイナーの石川洋平さんも一緒に説明に参加してくださいました。愛知県出身で、海外青年協力隊でやはりデザインの力を活かした活動支援をしていらしたそうです。震災後に、宮城県に移り住みました。
 
和紙を、現在にも通じる形にアレンジする企画を試みていらっしゃるということで、工房内には揉み紙のランプシェードなどの試作品が飾られていました。
 
paperlight.JPG
 
また、コーヒーフィルターにも和紙を使い、残った色や模様をデザインの一部にできないかと思案していらっしゃいました。この和紙で入れたコーヒーが、とても味わい深くておいしいのにびっくり!
 
s_ushiocoffee.JPG
 
塚原さんがお勤めしていた福祉施設は仙台市・荒浜にあり3.11に12メートルの津波に襲われました。残念ながら職員の方が1名お亡くなりになりましたが、小学校の屋上に避難して44名の入所者と職員の方々は無事でした。隣のガソリンスタンドに守られて建物の外側だけは無事だったそうですが、和紙づくりの機材を含む内部のほぼ全てが津波で押し流されてしまいました。奇跡的に写真の叩解(こうかい)の機械(※)が泥のなかから見つかり、500キロのこの機械をボランティアさん20名ほどと一緒にきれいにして再び使える状態にしました。
(※)原料植物の繊維を叩いてこまかくほぐす機械。
 
  s_ushiomachine.JPG
 
塚原さんは、勤めていた福祉作業場などから和紙づくりに使う機械を譲り受けて、1年ほど前に起業しました。

s_ushioequipment.JPG
 
もともと馬小屋だったという建物は、様ざまな方々のご協力を受けて今ではオシャレな古民家風カフェのように生まれ変わりましたが、冬はあまりの寒さで和紙作りにかかせない水や道具が凍ってしまうため、やっと先週オープンしたばかりだそうです。
 
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あきゅらいずの朝礼でみんなで一緒に読んでいる「江戸仕草」(「江戸仕草に学ぶおつきあい術」/山内あやり著/幻冬舎エデュケーション)に、「自然が主役で人が従う」という言葉があるのですが、正に季節に合わせて人が作業を組んでいく環境のようです。

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「和紙作りは街をつくるエレメント(要素)になる」と、塚原さん。約十工程から成る和紙づくり。たくさんの人々が自分にできることで携わることができます。例えば原料の楮(こうぞ)の栽培を農家の方々に、楮の皮むきなどはお年寄りに手伝っていただくことができます。和紙作りで一つの産業構造ができあがれば、工房だけでなく地域全体の活性化につながると信じていらっしゃいました。

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ちぎり絵をあしらったカードや、東北の水彩画家・古山拓さんのイラストをあしらったシルクスクリーン印刷のカレンダーなど、いろいろと作品を見せていただきました。カレンダーはすぐに完売してしまいましたが、今年も販売するそうです。
 
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また、販売だけでなく子どもも大人も一緒に参加できる紙すきの体験ワークショップも行っています。
(※)直近のワークショップの予定は文末に掲載させていただきます。
 
「今、もっとも必要な支援は?」との質問に、「販路です」と私にとっては意外な答えをいただきました。この答えは、この後の訪問先でも多くいただきました。行政の支援や寄贈・寄付などの力を借りながら、3年の時間をかけて「起業する」「事業を再開する」というスタートラインに立った企業や個人の方々が多いようです。震災直後のマイナスの出発から今はようやくゼロへ。そしてその先の持続と成長の未来へ。
 
事業が存続するためには、活動を維持するのに必要な売上が必要です。それは、世界中のどこの企業と何も変わりません。寄付する側は、住々にして「これだけ変わった」という手応えが欲しくて目に見える機材の購入を考えたり、ドラマチックな「物語」を結果に求めてしまいがちです。しかし、東北で暮らす生活者にとってはやっと取り戻した「当たり前の毎日」を繰り返せることが重要なわけです。
 
  s_ushiohand.JPG

「寄付する側」のエゴの落とし穴に、最初に気づかせてくださった潮紙さんに感謝です。
 
そして、1時間半ほどで次の訪問先の東松島に向かって出発しました。
 
TO BE CONTINUED ・・・・・・。
 
 
手すき和紙工房 潮紙
住所:〒989-1502 宮城県柴田郡川崎町
柴田郡川崎町今宿笹谷町80
地図:ushiogami.pdf

電話:080-3324-4588(塚原まで)
e-mail:usiogami@me.com
Facebook:https://www.facebook.com/ushiopapermill
 
商品ご購入に関するお問い合わせ
上記メールアドレスもしくはお電話にてご連絡ください。現在(2014年5月)ご購入いただける商品は下記の2点になります。

①楮生紙(こうぞきがみ)厚手(裏の紙が透けて見える程度)44cm×38cm ¥400(税別・送料別)
②楮生紙(こうぞきがみ)薄手 44cm×38cm ¥200(税別・送料別)
  厚手、薄手ともに大きさはA3サイズにカットできる大きさです。

s_ushiopaper.jpeg
※写真は薄手の紙です。
 
  ワークショップのお知らせ
紙すきと、おしゃべり喫茶
●冷えたビールによく合うコースター作り
日時:6月29日(日曜日)10:00〜11:30
 
●クリスマスカード作り
9月7日(日曜日)10:00〜11:30  

場所:宮城県柴田郡川崎町今宿笹谷町80 潮紙工房
主催:NPO法人 川崎町学校サポートネットワーク
※昼食持ち込み可能です

申込先:NPO法人 川崎町学校サポートネットワーク 丹野
0224-84-5596(FAX兼用)
開催日の一週間前までに、お申し込みください。
 
また、上記以外の日程でも個人で紙すきを体験したい方は、お気軽に下記のメールやお電話などでご連絡ください。事前に日程のお打合せをさせていただきます。お一人様から10名程度まで対応出来ますので、ご旅行で宮城県や山形県にお越しの際には、ぜひお立ち寄りください
 
電話:080-3324-4588(塚原まで)
e-mail:usiogami@me.com
 
 
 

この記事の投稿者

トミー

サービス研究所

泡石と「たまりシャンプー」が好きです。どちらも、泡立てがうまくいくと満足を感じます。/基本、ボヘミアン。久々の帰国で「浦島太郎を通り越して、もはや宇宙人」(知人評)。地球人に進化するために、ちょこちょこ観光にでかけては経験値を上げています。

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